皮膚疾患について|アトピー性皮膚炎の治療について(4)紫外線療法について|札幌市中央区 皮膚科 大通駅 AGA 男性型脱毛症 プロペシア|加藤直子皮膚科スキンクリニック

加藤直子皮膚科スキンクリニック

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皮膚疾患について
【アトピー性皮膚炎の治療について(4)紫外線療法について (院長 加藤直子)】

今回は、アトピー性皮膚炎の治療方法の中で、紫外線療法について記載します。

 皮膚への紫外線療法とは、紫外線照射装置を用いて、長波長紫外線であるUVAや中波長紫外線であるUVBを皮膚に当てて行う治療方法です。尋常性乾癬や類乾癬といった皮膚疾患への有効性が確認され、保険適用されていましたが、現在はアトピー性皮膚炎にも保険適用になっています。

皮膚に紫外線を照射すると、なぜ皮膚疾患に効果があるかについては、まだ解明されていない点もありますが、主として皮膚における免疫反応が抑制されるためと考えられています。皮膚に紫外線を照射すると、全身の免疫反応に関わるリンパ球であるT細胞の一種である制御性T細胞が血液中に多くなることが知られています。この細胞が多く誘導されると、免疫反応を起こす様々な抗原に対する反応が抑えられるため、特に皮膚で強い免疫反応が起きているアトピー性皮膚炎の病変部での炎症が軽快すると考えられています。

2009年に改定された日本皮膚科学会の「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」では、紫外線療法はアトピー性皮膚炎に対する代替療法(付加的治療法)の一つとされています。つまり通常の治療方法であるステロイド軟膏、タクロリムス軟膏、全身療法としての抗ヒスタミン薬の内服治療などを施行したけれども、それらの治療に抵抗性であったり、その使用量が多いため副作用が心配される場合などに、補助的治療方法として採用すると良い、との位置づけです。

アトピー性皮膚炎には、UVA、UVB、および311ナノメーターにピークを持つ狭い中波長紫外線で構成されるナローバンドUVBを照射する3療法が使用できます。特にナローバンドUVB療法は、光毒性の強い300ナノメーター以下の紫外線を含んでいないため、より安全で治療効果が高いことが証明されています。

実際、アトピー性皮膚炎にナローバンドUVB療法を12週間程度継続治療すると、皮膚症状がかなりの割合で軽症化し、またその際、同時に用いるステロイド軟膏の量もかなり減らすことができることが知られています。さらにもっと長い期間(半年間程度)にわたって継続照射すると、皮膚症状が改善する状態が続き、ステロイド軟膏の量も、ナローバンドUVB治療開始前と比較して約半分程度まで減らすことができる人が多いことが知られています。

ナローバンドUVB療法は、他の治療方法を行っているのに効果が上がらないアトピー性皮膚炎の患者さんには試してみる価値があるかもしれません。ナローバンドUVB照射装置を備えているかどうか、皮膚科の医療機関に問い合わせてから受診するとよいでしょう。(加藤直子皮膚科スキンクリニックでは図1に示すワルドマン社の装置を備えています。)ただし、治療前には光線過敏症や膠原病など、紫外線治療に不向きな体質を持っていないかについて、問診を受けたり血液検査を受けたりする必要があります。

図1 ワルドマン社ナローバンドUVB照射装置
図1 ワルドマン社ナローバンドUVB照射装置

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