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加藤直子皮膚科スキンクリニック

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皮膚疾患について
【髪(毛)について (院長 加藤直子)】

哺乳動物一般における毛は、身体の表面にあって物理的な外力から内臓を守る、紫外線から皮膚を守る、外敵から身体を守る、害虫から皮膚表面を守る、身体の保温に役立つ、などの重要な働きをしています。しかし人間は進化とともに体毛が軟毛化して、体毛はほとんどそれらの働きをしていません。一方、頭皮には多数の毛があり、髪と呼ばれています。この頭皮や頭髪の汚れを落としたり、頭髪を綺麗に保つために、私達はシャンプーし、コンディショナーやトリートメント剤などを用いています。これらの行為は私達の日常生活の中で時間的、肉体的、経済的にかなりのウエートを占めています。自分の髪の手入れ方法は正しいのか、もっとツヤのある綺麗な髪になるにはどうしたらよいのか、最近薄毛になったけれど何かできることはないか、など疑問をお持ちの方も多いと思います。頭皮と髪に関してはたくさんの疾患がありますが、まずは髪の構造、ヘアサイクル(生えて抜けるを繰り返す髪のサイクルのこと)はどのようになっているのか、などから少しずつ記載したいと思います。

<髪の構造>

髪は円筒状の構造をしています。横断面(輪切り)でみると、3層構造をしています。1番外側は毛小皮(キューティクル)、中間部は毛皮質(コルテックス)、中心部は毛髄(メデュラ)といいます。

キューティクル;硬いたんぱく質(4種類の硬ケラチン)が主成分です。半透明のうろこ状のものが4枚〜10枚重なって、髪の内部を保護しています。ブラッシングなどの物理的な刺激により損傷するので、毛先の方では不規則に剥離しています。キューティクルの表面にはさらにそれを保護するMEA(18−メチルエイコサン酸)があります。髪のツヤと手触りを左右するのはMEAといわれています。太陽光線を浴びると紫外線の影響で、髪の最表面にあるこのMEAが失われやすくなります。そのため、キューティクルが剥がれやすくなり、結果として髪のツヤの低下と手触りの悪さが生じます。

コルテックス;髪の85〜90%を占めます。線維状の硬いたんぱく質(12種類の硬ケラチン)と脂質からなります。この構造や水分量が、髪の柔軟性や太さに影響します。この中にメラニン色素が含まれ、それが髪の色を決定しています。髪の太さはこのコルテックスの量で決まります。これが髪の大部分を占めているからです。コルテックスの量が減ると細くなります。若い健康人の髪の太さは平均で85μm(マイクロメーター)ですが、加齢とともに徐々に細くなり70μm程度となります。私達は、髪が細くなった結果としてハリやコシの弱まりを感じます。細くなる原因は色々ですが、主として毛根に栄養や酸素を運ぶ機能が徐々に衰えるためと考えられています。また、年齢とともに不規則にうねった毛髪(いわゆるうねり毛)が増加します。うねり毛の内部では、性質の異なる2種類のコルテックス細胞が偏って存在しています。ねり毛の増加は髪のツヤばかりでなく良質の手触り感が低下することにも影響を及ぼしています。うねり毛は10代でも認められますが、強いうねり毛の比率は10代では数%以下なのに、50代では20%、60代では30%と増えてゆきます。

メデュラ;髪の中心にあってやわらかなたんぱく質とメラニン色素からなっています。外的な刺激でこの部分に空洞ができると髪が白っぽくみえるといわれています。

<毛周期(ヘアサイクル)>

毛には1本ごとに独立した寿命があり、成長したのち脱毛し、その後再度新生することを繰り返しています。これを毛周期(ヘアサイクル)といい、3期(成長期、退行期、休止期)に分けられています。1本の縦に長いトンネル状の毛包という毛を包む組織の中で、毛はこのサイクルを繰り返しています。

成長期;毛髪が成長を続ける時期で、その期間の長さは平均5〜6年です。

退行期;毛髪が成長を停止して毛球部が萎縮してゆく時期で、その期間の長さは平均2〜3週間です。

休止期;完全に毛の成長が停止して毛根が毛包の上から1/2〜1/3の長さにまで上昇する時期で、その期間の長さは平均2〜3カ月です。この時期には毛包の下方部に新しい成長期の毛が生まれ、それに押し上げられる形で上方にある休止期毛が自然に脱落します。

ヒトの頭皮には通常10万〜15万本の毛があり、その中の約10%程度(1万本)が休止期毛といわれています。これが毎日抜けるのですが、平均でだいたい1日50本〜100本程度が抜けます。これは生理的脱毛といって、自然の現象です。

加齢に伴い頭皮の毛が少なくなることは皆さん経験しておられると思います。これは頭皮の毛の密度が低下するせいです。若い健康人では220本/cm2程度ある毛髪密度が加齢とともにだんだん低下して、中年以降では160本/cm2程度となります。この原因はヘアサイクルの中の休止期が長期化する毛髪が多くなるせいと考えられています。

女性は30代頃から、生えてくる髪の変化を感じるようになります。これは白髪が1本でもある人が30代後半で過半数になるからです。40代からは白髪以外に薄毛、ツヤの低下、ハリやコシの低下などを経験するようになります。これらに対して何か対策がないか、また次の機会にお知らせしたいと思います。

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