【日本皮膚科学会の蕁麻疹診療ガイドラインが改訂されました(院長 加藤直子)】
蕁麻疹は、ありふれた疾患と言われていますが、その原因や疾患の性質についてはまだ不明の部分が多く、症状の現れ方も人により様々です。治療方法も色々なものが工夫されています。皮膚科医は1例ごとに、その状態に応じて、最善と思われる治療を提供しようと努力しています。しかし、患者さんの症状が多彩なため、治療も難しいことが多く、患者さんの痒いという苦痛が長引くこともあります。本年、世界中の新しい知見を踏まえて、日本皮膚科学会から蕁麻疹診療ガイドラインの改訂版が出されました。ガイドラインは、現時点における、蕁麻疹の基本的および標準的な治療の目安を示すものとされています。そこで、その内容について少しずつ解説したいと思います。まず、蕁麻疹の定義、病態、病態に関与する因子について、ガイドラインからの抜粋や表を示します。蕁麻疹で悩む人の、蕁麻疹の理解の助けに、少しでもなれば幸いです。
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表2
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表4